ふだん犬と一緒に生活していると、犬のにおいに気づきにくくなってしまいませんか?
実は、服やお部屋に意外とにおいがついているものです。
来客のときは少し気になりますよね。
以前、子どものお友達が遊びに来たとき「○○ちゃん家犬のにおいがするー。いい意味で!」と言われてしまいました(笑)
いい意味で?!子どもは正直です。
「犬は好きだけど、おうちの子のにおいが気になる!」という方もけっこういらっしゃいます。
犬のにおいといっても原因がいくつかあり、においによっては病気のサインになることもあります。
犬のにおい別の対策と注意したいことについてお話しします。
犬のにおいの原因
そもそも犬臭はどこから来ているのでしょうか。
大きく分けてこのような原因があります。
1.口臭
歳をとるにつれて、どんどん気になってきますよね。
なめられたところが「臭い。」と感じてしまいます。
口の中に食べかすが残っていると、細菌が繁殖して歯垢や歯石になります。
これが口臭の原因になります。
口の周りについたよだれや食べかすに、細菌が繁殖にして臭うこともあります。
口臭がきっかけで大きな病気が見つかることも!
実家で飼っていた犬の歯石除去から病気が見つかったお話と、歯磨きの大切さはこちらの記事に載っています。
2.汗のにおい
犬特有の獣臭の原因となるのが、汗の臭いです。
脂分が多い汗が出る汗腺(アポクリン腺)
が、人の場合脇の下にあるのですが、犬は体全体に広がっています。
この汗と体についている汚れが混ざることで獣臭が発生します。
特に臭いが強くなりやすいのが、シーズー、ヨークシャテリア、アメリカン・コッカ-・スパニエルなどの犬種です。
生まれつき皮脂が多く出やすく、皮膚炎になやすいので、体質によってはこまめなシャンプーが必要になります。
実際、私がペットショップで働いていた時も、シーズーとヨークシャテリアは子犬の時から皮脂が多い子が多く、毛がつやっと束感がありました。
子犬の段階では、獣臭というより脂のにおいを強く感じました。
小型犬よりも大型犬の方がにおいが強いと感じるのは、大型犬の方が汗腺の数も多くなるためです。
ちなみに、さらさらした汗が出るエクリン腺は、主に肉球にしかないので、犬は口を開けてはぁはぁすることで体温調節をしています。
3.しわの間のにおい
フレンチブルドッグやパグなど顔にしわが多い犬は、しわの間に汚れが溜まり、におうことがあります。
濡らしたコットンでしわの間をふくなど、清潔を保つことでにおいがおさえられます。
ついこすりたくなりますが、ごしごしせずやさしくふいてあげてください。
4.おしっこのにおい
部屋ににおいが残ってしまう大きな原因が、おしっこに含まれるアンモニア臭です。
使ったペットシーツからにおいが広がってしまいます。
また、毛におしっこがついたままにすると、固まってしまい、においの原因になります。
犬のにおいの対策
1.歯みがきをする
犬は人よりも歯石に変わるのが早いので、できるだけ毎日歯磨きします。
歯ブラシが苦手な場合、指に巻き付けるシートタイプもあるので、やりやすいものから慣らしていきます。
歯磨きガムは歯石除去には向きませんが、唾液の分泌が増え、口臭予防にはなります。
2.シャンプーをする
体を清潔にすることで、細菌の繁殖を防ぎ、においを抑えることができます。
シャンプーの頻度は1カ月に1回が目安です。
皮膚の病気がある子や脂が出やすい子は獣医さんと相談して頻度を決めます。
においの予防のため毎日シャンプーをすると、皮膚が乾燥しすぎてしまうので、適度な頻度でします。
一部体が汚れた場合は、蒸したタオルで汚れたところだけ拭きます。
汚れやすい口の周りやしわの間はこまめに拭いてあげます。
オスの場合、足をあげておしっこをすると、自分のお腹や足にかかることがあるので、蒸しタオルで拭いてあげるとにおい対策になります。
3.ペットシーツをこまめに変える
お部屋のアンモニア臭は、使ったペットシーツが大きな原因になります。
ペットシーツをこまめに変えることで、お部屋のにおいを減らすことができます。
お留守番が長い犬の場合、厚手でカーボン(炭)入りのペットシーツにすると、吸収性が高く、消臭効果もアップします。
4.部屋に消臭スプレーをする
消臭スプレーは万が一なめてしまっても大丈夫なように、ペット用のものがより安心です。
一般のものでも、できるだけ無臭なものを選びます。
ソファーやラグなど布ににおいがつきやすいので、布のものを中心にスプレーしたり、干したりすると効果的です。
我が家では、特に動物臭が強い布ものを洗う時、「オキシクリーン」に漬けおきしてから洗っています。
試した中で一番臭いがとれている気がします。
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においの少ないと言われる犬種
チワワ、トイプードル、パピヨン、マルチーズなどはにおいが少ないといわれる犬種です。
体が小さいと汗腺の数も減るので、大型犬より小型犬の方がにおいが少なくなります。
また、シングルコート(毛の構造が2重でない)の犬種の方が、通気性がよくにおいが少ないといわれます。
けれど、これらの犬種も全くにおいがないわけではなく、十分なお手入れが必要になります。
こんなにおいは病気のサイン?!注意したいにおいは?
1.耳がにおう
健康な耳はそれほどにおいがしないので、におう場合は耳の中で炎症がおきている可能性があります。
かゆがっていたり、耳の中が赤い場合も動物病院で診てもらうと安心です。
2.肛門がにおう
肛門付近ににおいの強い分泌物が出るところがあります。
ふつうは分泌物が溜まっても、排便の時などに一緒に排泄されるのですが、小型犬や高齢犬は排泄されにくく溜まってしまうことがあります。
放っておくと、分泌物が溜まっている肛門のうという袋が破裂してしまうことがあるので、定期的にチェックをしてあげる必要があります。
肛門のうは肛門を時計の中心に見たてた場合、4時と8時の方向に1つずつあるので、腫れていないか観察します。
3.便がいつもよりにおう
腸内細菌のバランスが崩れると、便のにおいが強くなることがあります。
お腹を壊していないか便の様子もチェックします。
フードの種類によってもにおいが変わります。
さいごに
毎日お手入れしていても、犬らしいにおいは多少残るものです。
過剰に対策すると犬の体調にも影響することがあります。
周りへのマナーを守りつつ、その子のにおいを受け入れてあげましょう。