「保護犬」と聞くと、「かわいそう」「心に傷を負っている」「何か問題があって捨てられた」というイメージが浮かぶ方が多いのではないでしょうか?
確かに実際そういう子もいますが、他にも様々な理由から保護犬になっています。
私も「かわいそう」「何かできることをしたい」という気持ちがあるのは事実ですが、子犬で迎えることにこだわりがなかったので、成犬の保護犬を迎えました。
私自身当時、保育園と小学校低学年の子がいて、パート勤務だったので、限られた時間の中で慣らしていくことに少し心配がありました。
けれど、迎えて数か月で留守番中横になって昼寝をする姿が見られるようになりました。
今では子供ともトラブルなく楽しく過ごします。
犬を飼える環境が整っていること(長時間の留守番がないなど)、迎える犬の性格が環境に合っていること、時間をかけて寄り添ってあげること、がお互い快適に過ごせるポイントだと思いました。
保護犬も他の犬と変わらず、生活に「慣れる」ことができます。
保護犬についての簡単な紹介と、実際に迎えてみて変わった保護犬のイメージについてお話したいと思います。
保護犬と呼ばれる犬たち
- 繁殖引退犬
- 飼い主に持ち込まれた犬
- 被災犬
- 野犬
- 迷子犬
- 多頭飼崩壊犬
被災犬や迷子犬は大切に飼われていた子も多く、家庭になじみやすい印象です。
飼い主に持ち込まれた犬も、必ずしも犬に問題があるわけではなく、飼い主が入院してしまったなど家庭の事情の場合もあります。
繁殖引退犬や多頭飼崩壊犬は外に出た経験が少ない子が多く、新しいものに敏感に反応する傾向があります。
けれど、新しいことを新鮮に思って環境にすぐ順応できる子もいます。
野犬は子犬なら新しい生活に慣れる可能性がありますが、成犬の場合、人と接するところから時間をかけて練習することになります。
人の社会に慣れさせるには知識と経験が必要になるので、初心者には難しい場合が多いです。
実際に保護犬を迎えてみて
私も一昨年、迷子だった(飼育放棄?)保護犬を迎えました。
迎えた当初は体を触ろうとするとうなったり、歯を当てようとしたり、警戒心がありました。
けれど、慣れてきたら哀愁とは真逆の性格で、ワイルドでかまってちゃんです。
散歩の前には回りながら跳ねて喜びますし、ボールを投げればガウガウ追っかけます。
なんだかいつも楽しそうです。
保護犬ってもっと臆病で心を開くのに時間がかかると思っていましたが、意外とすんなり溶け込んだ印象でした。
小さい子どもとの関係
とくに慎重に行ったのが子どもと関係を築くことでした。
1年くらいは子どもから触りにいけないと思っていましたが、数カ月で犬が自分から子どもの横に寝そべるようになりました。
うちの子どもは女の子といえそこそこパワフルなので、急に走って犬とぶつかってしまうこともしばしば・・・
そんな危険人物の横に犬自ら行くのは不思議なくらいでした。
保護犬にも色々な性格の子がいるので、その家庭に合った子に出会えるとお互い幸せに暮らすことができます。
しつけについて
成犬の保護犬はしつけが難しいと思われる方も多いと思います。
結論から言いますと、しつけはできます!
慣れていないことが多いと、練習しなければいけませんが、ペットショップやブリーダーから迎えた犬と覚え方はそれほど変わりません。
我が家の保護犬はやや食に執着が強いため、おやつを使ったしつけはしやすく、上達も早いです。
オスワリは5分、フセも数日で覚えました。
犬の飼育経験があってしつけをされている方なら、ベースは同じなので保護犬のしつけもできると思います。
苦手なものに慣れさせる練習は、犬のペースに合わせて気長にやることが大切です。
最後に
保護犬は必ずしも問題があるわけではありません。
またペットショップやブリーダーから迎えても、全く問題が起こらないないとは言い切れません。
しつけに関しては、ペットショップやブリーダーではほとんどしつけされておらず、トイレを覚えていても、新しい環境になったら自分で教える必要があります。
そういう点では保護犬を迎えてもそれほど変わりないと感じます。
けれど、保護犬を選ぶとき、その子の性格が自分の環境に合っているかの見極めは必要です。
また、苦手なことや病気など飼ってみてからわかることもたくさんあります。
家庭によってはペットショップやブリーダーから迎える方がいいという選択肢もあると思います。
ただ、かわいそうだから飼うのではなく保護犬という選択肢があることを知ってもらえれば幸いです。
初めて保護犬を迎える時に、準備しておくことと、選び方のポイントを紹介しています。