保護犬を検討していない方の理由の1つに「雑種だから」というものがあります。
たしかに、保護されている犬は「雑種」が多いです。
保護団体さんの中には、純血の子を多く扱っている所もあるで、「この犬種がいい!」と決まっている方は、ぜひそちらも検討してみてください。
けれど、雑種犬と言っても見た目も、性格もそれぞれ。
個性派ぞろいですてきなんです。
ドッグトレーナー界で好きな犬種といえば、ジャーマン・シェパードやゴールデンレトリバーなどが多くあがります。
(「お仕事のできる純血大型犬が好き」というのがドッグトレーナーあるあるのようになっているので、雑種が好きとは言いづらいのです・・・。)
もちろん犬種を知ることは、その犬の仕事や気質を知ることができる重要なポイントです。
けれど、雑種犬にも魅力がたくさんあります。
この記事ではドッグトレーナーである私おだんごが、大好きな雑種犬の魅力について熱くお話ししています。
「雑種犬も意外といいかも!」と思っていただけたら幸いです。
そもそも純血種、雑種犬とは?
純血種とは長年管理された同じ犬種の両親から生まれた子のことです。
目的は、その犬種の体の特徴や性格を引き継いでいくためですが、遺伝的に近くなってしまいます。
日本の場合、見た目のかわいさが重視され、遺伝の知識をしっかり持って交配している人がまだ多くないので、遺伝的な病気が出やすかったり、気性が荒い性格の子が多いなど遺伝の問題もあります。
雑種犬とは色々な犬種が混ざった犬のことです。多くがその土地で自然に繁殖した犬です。
日本には、立ち耳の日本犬の雑種が多くいましたが、最近では洋犬との雑種も見かけるようになりました。
純血種といってももともとは雑種
犬の歴史をみると、血統を管理するケネルクラブが発足したのは1873年(今から150年前)ごろです。
人が目的に合わせて色々な種類の犬を交配して、犬種が広がっていきました。
(たとえばシーズーはラサ・アプソとペキニーズの交配から生まれたと言われています。ミックス犬扱いなら「ラサニーズ」っていうんですかね??)
そのため、ルーツは数タイプしかおらず犬類皆兄弟と言っても過言ではないかと思います。
純血種のメリットとしては
- 子犬からでも大きさが予測しやすい
- その犬種の仕事がわかるのでニーズを満たしてあげやすい
- 気質が大まかに検討がつくので、その家に合った犬種を選びやすくなる
などがあります。
初めて犬を飼う場合などは、ある程度大きさや性格が予測できるので血統書付き(純血)の犬は選びやすいかと思います。
ミックス犬とは違うの?
ミックス犬とは主に純血種の両親から生まれた子を指しています。
両親がマルチーズとトイプードルのマルプーなどが有名です。
ちなみに、「マルプー」と呼ぶか「プーマル」と呼ぶかは、特に決まりはないので好きな方でOKです。
私の働いていたペットショップでは父の犬種×母の犬種の順番で名前を付けていました。
なので、父がマルチーズ、母がトイプードルの時、「マルプー」でした。
けれど雑種と同じ意味で使われていることもあります。
ハーフ犬と呼ばれることもあります。
雑種犬のすてきなところ!!
雑種は強い傾向にある
純血種の場合、遺伝的に近くなってしまうため、遺伝性疾患(遺伝子の変異による病気)になりやすくなります。
また、その犬種のなりやすい病気の遺伝子が代々引き継がれることになります。
雑種の場合、色々な犬種の血が混ざることで体の丈夫さなどが両親よりも優れる傾向があります。(雑種強勢といいます。)
そのため、寿命も純血種より長いと言われています。
日本の気候に順応している
純血種は海外から輸入したり、長年ブリーダーさんが快適に管理してきた犬種なため、高温多湿な日本の気候に合わない場合があります。
たとえば以前流行ったシベリアンハスキーなどは、日本の気候には不向きと言われています。
(もちろん温度管理をしっかりし、適度な運動ができる環境なら飼うことができます。)
雑種犬はほとんどが日本犬ベースで、日本国内で生まれた子なので、その土地の気候に対して順応性があります。
先住犬との相性をみられる
雑種だからというよりは、雑種と出会える保護団体さんから迎えた場合ですが、先住犬との相性をみることができます。
ペットショップで子犬を迎える場合、先住犬との相性をみることは難しいです。
お店に連れていっても、ワクチン未接種やトラブル防止から一緒にすることはできません。
また、お家の環境とは違ってしまいます。
保護犬の場合、ほとんどのところが飼い主さんの自宅でトライアル期間(お互いの相性を見る期間)を設けています。
先住犬を飼っている方はここで犬同士の相性をみることができます。
新しい犬を迎えたら犬同士の仲が悪く、一緒に散歩に行けない、部屋を分けなければいけないということも起こりうるので、相性をみることはとても大事なことです。
なんといっても世界で1匹
(どの子も世界で1匹ですが)
雑種は見た目や柄など2匹として同じ子はいないのでオリジナリティがあります。
探しているときも、犬種で選ぶより、特徴や雰囲気も含めて運命の1匹に出会ったというわくわく感があります。
お散歩や動物病院でも「なんの犬種ですか?」と声をかけてもらえることがあります。
(「雑種です!」としか答えられませんが。)
子犬なら、成長したときどうなるのかと楽しみに見守ることができます。
そんな魅力がたくさんの雑種に会えるのが保健所、保護団体さんなどです。
ペットショップではなかなか見られませんよ!
我が家の愛犬「うなじろう」との出会いは里親サイトでした。
里親サイトで保護犬を探した時の様子はこちらです ↓
どんな犬種の雑種かは、やはり気になるところ。
Googleレンズで撮ってみた結果がこちら!
雑種犬のまとめ
- 体が丈夫な傾向がある
- 遺伝性疾患になりづらい
- 日本の気候に順応している
- 先住犬との相性をみられる(保護団体さんからの場合)
- なんといっても世界で1匹の子に出会える