愛犬を迎えて「さぁ!しつけをしよう!」と思っても、いつからどんな順番で教えたらいいのか、いまいちわかりませんよね。
犬のしつけの本やネットには、だいたい「おすわり」「ふせ」「まて」の順で載っていることが多いと思います。
けれど、子犬を迎えた方は特に「元気すぎて「ふせ」を全然しない!」、「そもそもこっちに来ない!」と悪戦苦闘される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、ドッグトレーナーはすべての犬に同じ順番でしつけ(コマンド)を教えていません。
なぜなら、その子の年齢や性格に合った順番にした方が、犬が理解しやすいからです。
犬に教えるしつけ(コマンド)の順番の決め方と、ドッグトレーナーの私おだんごがおすすめするしつけ(コマンド)の項目を、主観的ですがお伝えします。
どうしても覚えてくれないしつけ(コマンド)がある方は、教える順番を変えるだけで、すんなり覚えてくれることがありますよ!
この記事での「しつけ」とは、トイレトレーニングなどは除いた「コマンド(指示)」を指しています。
迎えたその日から教える「しつけ」はこちらの記事を参考にしてください。
しつけ(コマンド)はお行儀よく見せるためではない
「おすわり」「ふせ」「まて」などの基本的な項目は、犬の命と人間社会のルールを守るために教えます。
愛犬が動くと危険な状況だったり、興奮して人に迷惑をかけそうな時などに、コマンドを使うことでその場で落ち着かせることができます。
また、最初に動きを教えることで、愛犬の選択肢が広がります。
たとえば、横断歩道で信号を待つ時に「今は飼い主さんが止まったから、座って待とう。」と自分から考えて、その場面に合った行動をしてくれやすくなるのです。
飼い主さんの言うことを何でも聞くための訓練や、できるとお行儀よくみえるためではないので、生活の中で楽しく取り入れることを意識して練習しましょう。
犬によってしつける順番を変えた方がいい理由
多くの方が最初に教えるしつけは「おすわり」ではないでしょうか。
「おすわり」は、ほとんどの犬がやりやすい姿勢で、指示することによりその場から動かなくなります。
けれど、子犬など好奇心旺盛な子には、飼い主さんに集中できず「おすわり」が難しいことがあります。
このような子には、人の手についてくるしつけ「ハンドターゲット(鼻タッチ)」を先に教えます。
好奇心旺盛な子は動くものを追いたがる習性があるからです。
おやつを持った手を追うようになるので、犬に上を向かせることでお尻をつける「おすわり」の姿勢を教えやすくなります。
また、ふだん落ち着きのない子は「ふせ」の姿勢をなかなか取りたがらないことがあります。
他の項目から教えて、落ち着いて過ごせるようになると、自分から「ふせ」の姿勢を取る時間が増えることがあります。
このように、教える順番はその子の性格や年齢によって変えることで、効率よく教えることができます。
しつけを教える順番はあまりこだわらなくてもOK!
その子が理解しやすいものから教えてあげます。
必死に教えるのではなく、楽しいコミュニケーションの時間であることが大切です。
いつからしつけ(コマンド)を教えるの?
しつけは「犬の勉強時間」ではなく、飼い主さんとのコミュニケーションの時間です。
あまり月齢が低いと、しつけを理解することは難しいですが、ほとんどの方は生後2か月以上の子犬を迎えるかと思います。
「子犬だからまだいいかな。」と思わず、環境に慣れてきたらスタートしましょう。
保護犬は、環境に慣れるのに時間がかかる場合があります。
無理にコミュニケーションを取ろうとせず、まずはその子のペースで安心して過ごせるようになるのを見守ります。
アイコンタクトなどのコミュニケーションは、迎えたその日から始めることができます。
「しつける」というよりは、目が合ったらにこっと笑ったり、目が合ってこっちに来たらおやつをあげるなどでOKです。
子犬におやつをあげる場合は、生後2カ月以上など袋に書いてある対象年齢を確認してからあげます。
↓ こちらは生後3か月ごろからOKのしつけにおすすめなおやつです。
3か月ごろから1歳ごろ 子犬のおやつ ささみレバー味 100g 小分けタイプ(20gx5入り) 価格:405円 |
犬の集中力は10分程度と短い!
犬の集中力はとても短いです。
新しいことを教える時につい力が入ってしまうと、愛犬が飽きて嫌がってしまうことがあります。
楽しい気持ちで終わるように、短時間にするようにし、成功して終わらせます。
また、新しく教えるしつけ(コマンド)は1つずつにします。
「おすわり」の練習と同時に「ふせ」の練習も始めてしまうと、犬が混乱してしまうことがあります。
1つできるようになったら、新しい項目を教えることで、1つ1つのしつけを分けて覚えられるようになります。
おすすめのしつけ項目はこちら!
- アイコンタクト
- おすわり
- ふせ
- まて
- おいで
愛犬が日常生活でよくする動きは、その姿勢を取りやすいので覚えるのが早くなります。
「まて」はごはんの時に教えているお家が多いかと思います。
「待てばごはんが食べられる」と犬が理解しやすいので、覚えやすくなります。
長い時間やりすぎるとストレスになるので、ごはんの「まて」は数秒くらいにしてあげてください。
「アイコンタクト」の教え方はこちら!
【ドッグトレーナーおすすめNO.1のしつけ】アイコンタクトの教え方
まとめ
- しつけは犬の命と人間社会のルールを守るためのもの。
- 迎えて環境に慣れてきたらしつけをスタートしてOK。
- 「犬の勉強時間」ではなく、「犬とのコミュニケーションの時間」。
- しつけを教えるときは、項目の上から順番通りでなくていい。
- その犬の性格・行動に合ったしつけの順番をオーダーメイドにしてあげると効率よく教えられる。