犬のイメージってどんな感じですか?
「かわいい」だけでなく、「人の気持ちがわかる」「ご主人への忠誠心が強い」などのイメージを持っている方も多いと思います。
たしかに犬は人の気持ちが理解できる動物と言われています。
けれど、つい「人と同じように考えられる」「悟れる」と思ってしまうことはありませんか。
私も以前は、信頼関係があればお散歩のときリードを引っ張らないと思っていました。
実際は、犬が自分の方が偉いから先頭を歩くという気持ちはなく、ただ足が速かったり、興奮して進んでいるだけです。
お散歩のしかたは、教えなければ理解できません。
犬との「信頼関係」という言葉は、曖昧すぎてあまり使いたくないおだんごです。
私なりの信頼関係の解釈はこちらに載せています。
犬のしつけでよく出てくる用語【犬との信頼関係】って結局なに?
お散歩の大切さと理想の形はこちらの記事を参考にしてください。
日本人がつい犬を理想化してしまう背景を(私個人の見解ですが)考え、「人から見た犬」と「犬から見た人」のギャップについてお伝えしています。
犬の気持ちがわかると、お互いストレスを感じていたことが、意外とすんなり解決することもあります。
「ハチ公物語」にみる日本人の犬のイメージ
「ハチ公物語」のざっくりとしたあらすじ
毎日大好きなご主人の帰りを駅で待つハチ公は、ご主人が亡くなってからも、駅で帰りを待ち続ける
というお話です。
涙ですよね・・・
ちなみに、「はなさかじいさん」でも犬は助けてくれたお爺さんに、「ここ掘れワンワン! 」と宝が埋まっている場所を教えて恩を返すシーンが出てきます。
日本人の理想の犬
私個人の考えですが、日本には特に「犬は信頼している人に対してけなげに尽くすもの」という感覚が強いのではと感じます。
- ごはんは「よし!」というまで待つのが当たり前。
- 犬はご主人の後ろについてお散歩するのが当たり前。
- 「お行儀よくしてなさい!」の言葉でご主人が思うお行儀よくをさせようとする。
けれど、教えていないことだったり、人の思考が理解できないこともあります。
そして、期待していることができないと「ダメ犬」扱いになってしまいます。
犬の習性と人の期待にギャップが出てしまうのです。
犬ができることと期待していることのギャップを減らすには
私たちが犬を好きな気持ちには変わりありません。
犬の習性を理解してあげることでより良い関係を築くことができます。
犬の考え方を知る
犬は自分にとっていいことならやるようになり、嫌なことはやらなくなります。
気持ちが通じ合っていると思ってしまうと、言葉でほめても、叱っても伝わると思いがちです。
しかし、それが犬に伝わらなければいけません。
高い声で「やめて!」と言ったり、説教をしても犬に伝わらない場合があります。
また、家族みんなが同じようにできないと、指示を聞く人聞かない人が出てしまいます。
おやつを使うことで、ほめられていることが犬にとってわかりやすく、家族もみんな同じようにすることができます。
見ている世界が違うことを知る
犬は嗅覚がとても優れているので人とは違う情報を常にキャッチしています。
たとえば、リビングでおすわりができても、玄関ではできないことがあります。
ふだんリビングだけで練習していた犬にとっては玄関は全く別の状況になるので、玄関でやる練習もしなければいけない場合があります。
やる気がないわけではなく、想像以上に環境を変えて教えなければいけないことがたくさんあるのです。
犬の習性がわかってくると、「ダメ犬!」ではなく「教え方が悪くてすいません!」という気持ちになると思います。
まとめ
- 日本人は犬を理想化しすぎてしまっている
- 「悟る」ことは難しく教えなければわからない
- 犬の習性を知ることで「ダメ犬」ではなくなる
- おやつを使うことで家族全員がわかりやすく教えることができる
桃太郎は犬をおともにするとき、ちゃんときびだんごをあげています。(犬におだんごを与えてはだめですけどね。)
おやつを使うことは大切なコミュニケーション。
決して邪道ではないので安心しておやつを使ったしつけにも挑戦してみてください。