食糞とは、うんちを食べてしまうことです。
かわいい愛犬がまさかうんちを食べてしまうなんて、飼い主さんにとってはショックな光景ですよね・・・
私も初めて見た時は衝撃でした。
そのまま顔をなめられるのも躊躇しますし、「お客さんが来ている時にはしないでよ!」と言い聞かせたくなるものです。
実は、食糞をする犬は意外と多く、困っている方はたくさんいらっしゃいます。
さらに、自分のうんちだけでなく、他の犬のうんちを食べる子もいれば、肛門から直接狙っている子も!
この記事では、犬が食糞してしまう理由と、皆さんが試してみた対策についてまとめています。
その子により理由は様々なので、諦めずにいろんな方法を試してもらえたらと思います。
緩いうんちや下痢が続いている場合は、寄生虫感染や病気の心配もあるので、まずは獣医さんに診てもらいましょう。
「食糞」は特別なことじゃない
まず知ってもらいたいことは、愛犬が食糞するのは決して変わり者ではないということです。
動物には「栄養補給のため」、「敵に見つからないように」と色々な理由で食糞する文化があります。
たとえば、ハムスターは栄養補給のためにうんちを食べます。
犬にも本能として備わっているものなので、食糞したからと焦ったり、叱ったりしなくても大丈夫です。
犬が食糞してしまう理由とは
- きれい好きだから
- 早食いの癖がある
- 食事の量が少ない
- 腸内環境が良くない
- 暇だから、ストレスが溜まっている
- 飼い主さんに構ってもらいたいから
- 飼い主さんに叱られたことがあるから
1.きれい好きだから
犬は寝床など、自分のスペースが汚れることを嫌います。
うんちがあるとどうしていいかわからず、「片付けなくては!」という気持ちから食べてしまうことがあります。
また、もともと母犬は子犬のうんちやおしっこをなめて衛生管理をします。
そのため、犬の世界に汚れたらなめとる文化は根付いているのです。
他にも野生の名残として、においが残ると敵に襲われる危険があるので、隠滅のために食べると言われています。
2.早食いの癖がある
早食いをすると、満腹中枢が働かず、おなかがいっぱいと感じにくいため、また早食いをしてしまいます。
その結果、消化不良を起こしやすくなります。
未消化の状態でうんちに出やすくなり、栄養が残ってにおいが立つので、おいしそうだと感じ食べてしまいます。
子犬は消化器官が成長途中で、消化不良を起こしやすいため、食糞もしやすくなります。
成長とともに治まる子も多くいます。
3.食事の量が少ない
空腹から食糞をしてしまう場合もあります。
4.腸内環境が良くない
腸内環境がよくないと消化不良を起こしやすくなるため、食糞しやすくなります。
生まれつきお腹がゆるくなりやすい子もいますが、環境やフードによっても変化します。
食事の量や回数が多い場合も、消化不良から食糞しやすくなります。
5.暇だから、ストレスが溜まっている
お留守番などで退屈なため、うんちを遊び道具にしてしまうことがあります。
破壊して食べたりします。
好奇心から食べてしまう子もいます。
6.飼い主さんに構ってもらいたいから
飼い主さんの気を引くために食べてしまう子もいます。
前にたまたま食べたら、飼い主さんが「きゃー」と寄ってきてくれた経験などから、「これを食べると構ってもらえる!」と学習してしまった状態です。
7.飼い主さんに叱られたことがあるから
前にうんちを食べたら叱られた経験から、「そこにうんちがあると叱られる!」と誤解してしまい、隠そうとして食べます。
食糞をやめさせるための対処法
- うんちをしたらすぐ片付ける
- 早食い防止のフードボウルを使う
- 食事の量、回数を変える
- 腸内環境を整える
- ストレス解消をする
- 反応しない、おやつと交換する
1.うんちをしたらすぐ片付ける
見ていられる時は、愛犬がうんちをするタイミングをつかみ、そろそろという時間になったら取る準備をします。
うんちをした瞬間、愛犬の名前を呼び、飼い主さんの所に来たらほめたり、ごほうびをあげます。
繰り返すことで飼い主さんの所へ行くようになり、うんちを食べることを忘れていきます。
愛犬がうんちから遠ざかったところで、落ち着いて片付けをします。
ただし、留守番中に粗相があると取るのが難しいです。
留守番中に食べてしまう子の場合は、留守番の前にお散歩に行って出す、部屋で見ている時に出す、などうんちのタイミングが留守番中にならないように変えていきます。
2.早食い防止のフードボウルを使う
早食い防止のフードボウルを使うと、時間をかけて食べることができます。
満腹感が得られ、消化が良くなることで、うんちに余分な栄養が出にくくなります。
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犬が鼻を使った作業をすることができるノーズワークマットに1回分のごはんを隠して、探して食べるのも早食い防止になり、ストレス解消と頭の体操にもなります。
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3.食事の量・回数を変える
フードの量が合っているか、袋の表示を見て確認してみましょう。
量は適切なのに空腹そうにしている場合は、同じ量でも小分けにして回数を増やすことで満足する
こともあります。
子犬の場合、1日3、4食であげているお家も多いかと思いますが、つい不安になってたくさんあげてしまうことがあります。
生後6か月~1年くらいで様子を見ながら2食に減らしていきます。
また、シニア期(7歳くらい)から、筋肉や代謝が落ち、一度に多く食べられなくなる子がいます。
子犬の時のように、1日3,4食に分けてあげたり、高たんぱく低カロリーな高齢犬用フードに徐々に切り替えると、食べらるようになる場合があります。
子犬から成犬になるまでに食事の量は変化していきます。
あげる量が心配な方はこちらの記事を参考にしてください。
シニア(7歳くらい)からも必要な栄養が変わっていきます。
4.腸内環境を整える
腸内環境が良いと、栄養をしっかり吸収するので、うんちにはあまり栄養素が残らず、量やにおいも少なくなります。
腸内環境を整えるには、品質のいいフード、ストレスの少ない環境が大切です。
5.ストレス解消をする
お散歩の時間を長くとる、一緒に遊ぶ、知育トイを与えるなどでストレスを発散させ、うんちへの興味をそらすようにします。
6.反応しない、おやつと交換する
飼い主さんの気を引きたくて食べる子には、反応しないことが一番です。
飼い主さんとのうんちの取り合いに勝とうと必死な子には、うんちの取り合いには興味がないことを分かってもらわなければいけません。
出た瞬間取りに行きたい気持ちは山々ですが、飼い主さんが動くと慌てて食べる子の場合は、呼び戻してから取りに行くように習慣づけます。
おやつやおもちゃなど、好きなものと交換すると、すんなり回収させてくれるとがあります。
この行動を繰り返し、うんちが出たら飼い主さんにほめてもらえる、構ってもらえるという流れを作っていきます。
前に叱ってしまった、驚かせてしまったために、うんちを隠すようになった子も同様です。
うんちが出ることをほめてあげるようにします。
実際にみんなが試していることは?
ネット上で試されている方法をまとめました。
犬によって原因はさまざまなので、すべての子に当てはまるわけではありませんが、色々と試してみると効果のあるものが見つかるかもしれません。
1.ヨーグルトを与える
ヨーグルトに入っている乳酸菌には、腸を整えてくれる効果が期待できます。
おさらいになりますが、腸が整うと 栄養をしっかり吸収するので、うんちの量やにおいが少なくなります。
そのため、愛犬にとってうんちの魅力度が下がるわけです。
与える量は、小型犬で1日ティースプーン3杯くらいです。
無糖のプレーンなものを選びましょう。
無脂肪、低脂肪だとよりヘルシーです。
ヨーグルトの乳糖は、発酵の過程でほとんど分解されているようですが、牛乳は乳糖が入っているので下痢をしてしまう可能性があります。
またヨーグルトも、どの犬にも合うとは限らないので、ごく少量からお試しされることをおすすめします。
2.フードを変える
犬は肉がメインの食事をする動物です。
穀類などが多いフードだと、消化不良を起こしやすくなります。
今あげているフードの成分表示の最初の方に、穀類が載っている場合は、肉の種類(チキンなど)が載っているフードに切り替えてみることをおすすめします。
おすすめのフード
(アレルギー対応など愛犬に合ったものを選んであげてください。)
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3.サプリを与える
腸内環境を整い、うんちのにおいや形状が変わることが期待できます。
4.うんちにしつけ用スプレーをかける
主に家具などの噛んでほしくない所にスプレーして、噛まないようにしつけをするものです。
うんちをしたら、スプレーをかけておきます。
苦み成分が入っているので、犬が口にすると「まずい!」と吐き出し、食べないようになります。
(犬がなめても害のない成分です。)
揮発性があり効果が長続きしないので、こまめにスプレーする必要があります。
効く子と慣れてしまう子に分かれる印象です。
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他の犬のうんちを狙う理由
所有欲の強い子は、他の犬の肛門から出待ちしていることがあります。
柴犬に多い印象があります。
他の犬がうんちの体制に入ったら呼び戻す、おやつやおもちゃで意識をそらすようにします。
万が一他の犬のうんちを食べてしまっても、健康的に問題はないことが多いです。
けれど、寄生虫などに感染している犬の場合、うんちを介して感染してしまうリスクがあるので、できるだけ食べないように注意してあげましょう。
まとめ
犬の食糞をやめさせるには
- うんちをしたらすぐ片付ける
- 早食い防止のフードボウルを使う
- 食事の量、回数を変える
- 腸内環境を整える(ヨーグルト、フードの切り替え、サプリなど)
- ストレス解消をする
- 反応しない、おやつと交換する
- しつけスプレーを使う