近年、犬猫の殺処分の問題が取り上げられるようになり、保護犬を考える方が少しずつ増えてきています。
引き取り先として、まず思い浮かぶのが保健所ではないでしょうか?
(保健所、保護センター、愛護センターなど自治体により呼び方が様々なので、ここでは保健所と書かせていただきます。)
保健所というと、以前は暗くてちょっと怖いようなイメージでしたが、職員の皆様や自治体のがんばりによって、明るくオープンなところも出てきています。
鉄格子ではなくガラス越しに見学できたり、子どもたちの集まる複合施設になっていたり、見学するだけでも楽しい工夫がされています。
多くの自治体がホームページで里親募集の子をアップしているので、直接行かなくても今どんな子がいるのかわかるようになりました。
もし気に入った子が見つかったときの、一般的な譲渡の流れをご紹介します。
(自治体により異なるのであくまで参考程度にお願いします。)
保健所の一般的な譲渡の流れ
- 保健所のホームページを見て気に入った子を見つける
- 条件を確認し、保健所に気に入った子の掲載番号などを伝える
- 保健所に行く日程を打ち合わせる
- 飼い主の条件などの説明を受け、面接をする
- 実際に犬に会う
- 譲渡前講習を受講する
- 譲渡申込書の必要事項を記入
- 犬を譲り受ける
飼い主の条件とは
一般的な飼い主の条件はこちらです。
- 終生飼養できる方
- 適正な管理、しつけができる方
- 同居家族全員が動物の飼養に同意している方
- えさ代、治療費などの費用が負担できる方
- 家族に動物アレルギーの方がいないこと
- 避妊去勢手術を実施できる方
- 動物の登録、狂犬病予防接種を受けること
- 飼育可能な住宅に住んでいて転出の予定がないこと(原則自己所有か動物の飼育可能な賃貸契約書があること)
- 一人暮らし又は同居家族全員が65歳以上の場合には後見人を指名できる方
- 譲渡講習会を受けている方
最近では譲渡費用がかかることがある
以前は、保健所からの犬の譲渡費用は無料なことがほとんどでした。
近年では、自治体により有料化しているところが増えています。
だいたい、1万円弱くらいで、主に運営費や避妊去勢費に充てられています。
さらに自治体によってこんなサポートも
- 譲渡後約1カ月後にしつけ教室に参加する
- 譲渡後2週間から1年後に家庭訪問がある
- 1週間から2週間のお試しができるトライアル期間を設けているところもある
手続きに必要なもちもの
手続きの時に必要な一般的な持ち物はこちらです。
- 印鑑・身分証明書
- リード、首輪、ケージ(連れて帰るときに必要なもの)
- 集合住宅や借家の場合は犬が飼えることがわかる管理規約や契約書
- 高齢の方の場合は預け先予定者の同意書・身分証明書
我が家が保護犬を迎えるときに準備した犬用品の記事です。
準備して使わなかった物も載せているので、参考にしていただければと思います。
最後に
保健所の職員さんや周りの方が、ホームページに里親募集の子がアップし、譲渡前講習などを行って、新しい飼い主を探しています。
飼い主になる条件を定めているのも「また戻ってきて悲しい思いをしないように」という願いだと思います。
ペットショップやブリーダーから以外にも、「保健所から犬を迎える」選択肢があることが広まったら幸いです。